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「アメリカの祭典USオープンはアメリカバンザイな結果」 - F+コラム

Text by つのだゆき、Photo by WSL

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アメリカの祭典USオープンは、リーバイ・スロウソンとソウヤー・リンドブラッドのアメリカバンザイな結果。大原洋人10年ぶりの表彰台かと思われたが惜しくも3位。カノアは5位。

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USオープンというと、あのハンティントンのピア、ぎらぎらな太陽、汗だく、人混み、砂埃、午後のオンショアに逆光のキラキラタイム……と過酷な感じしか思い浮かばないけど、海に向かって右側に見えるピアの向こう側、サウスサイドがカリフォルニアのサーフィンの歴史の始まりと言われていて、すでに100年も前の話になる。
波はけっこう癖があって、得意な人と不得意な人にはっきり分かれると思う。日本人選手はけっこうここの波に合うような印象がある。潮の悪いときとかオンショアの午後とか、しょぼいコンディションが日本のしょうもないビーチブレイクと通じるのかもしれない。10年前に優勝したときに洋人は、そのハンティントンのしょぼい波が好きだと言ってたっけ。

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歴史あるポイントであり、華やかなサーフタウンであり、アメリカのサーファーにとっては誰もが子供のころから何らかの試合でここにきている、という感じのポイント。日本で言うとどこだろうね……志田はたぶんロウワーにあたる思うので、湘南とかかね。それも茅ヶ崎、辻堂、鎌倉ではなくて鵠沼(笑)。

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リーバイ・スロウソン

アメリカの選手にしてはとても小柄なリーバイだけど、海に入ると大きく感じるというか、ターンに伸びがあると思う。だから大きく見える。
ターンには「キレ」と「伸び」というふたつの要素があるけど、伸びのある人にキレを出すのはそう難しいことではないと思うけど、キレだけの人に伸びを出すのはとても大変だと思う。基本日本人はどちらかというとキレ重視というか、キレばっかじゃん、という印象を個人的には持っているけど、それは速めのビーチブレイクという日本の練習環境の問題もあるかもしれない。
伸びを出すのはターンの後半からのレールワークだけど、ターンで失速せずに一気にレールで持っていくような感じというか、伸びだよね、ターンの伸び。私の大好物(笑)。
それと共にもちろんエアーもこなすリーバイ。今はとにかくCSにしてもCTにしても、そして恐らく近未来の女子にしても、エアーこなせないとアウトだから。

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ティヤ・ゼブロウスキー

女子の2位、フランスのティヤ・ゼブロウスキーは両親プロスノーボーダーでサーファー。タヒチとホセゴーの2拠点を行き来。そういう環境ならこうなるしかないか、という感じの、2011年生まれの14歳。表彰台で声を聞けば、子供の声だけど、サーフィンは子供の軽い感じの体格をいかしたスピード感のあるスタイル。新鮮なクリティカル感がジャッジウケしてるかなぁ、という印象だ。この先変化する体格をどうスタイルの変化に結びつけるかが課題かと思う。しかしその前にクオリファイするのかな。すでにCSのポイントリーダーで今シーズン3位、5位、2位と取りこぼし無し。まだこの先4試合あるけど、よほどのことがない限りクオリファイしてくるんだろう。
14歳といえばタイラー・ライトがワイルドカードでCT優勝した年齢だけど、早いなぁ。
余り早いのも良し悪しだと思う。たいていの場合、何かを成し遂げた後に行き詰まっちゃう。まぁ、行き詰ったらこそこまでって割り切れればいいけど。
人生100年の1/5ぐらいで行き詰まるって、厳しいよなぁ、と思うし、先長すぎー、って思う。

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