コラム特集
「エルサルバドルは借りを返してあげたかった2人が優勝」 - F+コラム
Text by つのだゆき、Photo by WSL
エルサルバドルはレオナルド・フィオラヴァンティとカリッサ・ムーア。どちらもなんか、借りは返してあげてください、と思っていた人々なので、よかったかな。
2位にイタロ・フェレイラとタイラー・ライト。
レオは2025年のパイプの2位。同点カウントバックでの2位だけど、あれはレオだったかな、と今でも思うので、ようやく頂点に届いてよかったね。イタリア人初のCT優勝。まぁ、イタリアといっても子供のころから世界中を回ってサーフィンしてきた人なのでインターナショナル人だし、もうだいぶ長いことシーンいるベテラン。小学生ぐらいから騒がれてはいたけど、クオリファイに時間がかかったし、クオリファイした後は怪我で何度もCT落ちしたり入ったりだった。でも、昨年のパイプでの惜敗を糧にして、自信をつけたんだろうと思う。

今シーズンはコンスタントに上位に入るようになっていて、強いレオに生まれ変わった感じ。身体もひと回り大きくなったような感じがするし、特に上半身は相当鍛えたんだと思う。典型的な白人の力持ちの大男、みたいな体型。日本人ってだいぶ筋トレやってもああいう風にはならないんだよなぁ、と思いながら見ていた。この試合でも連日見せていたパワフルなビッグカーブやバレルが持ち味なので、この先のタヒチ、フィジー、パイプは活躍が期待できる。
現状のランキング上位6名のうち5名はブラジル。その中にただひとり3位にイタリアのレオが入っている。今シーズンここまでのところ圧倒的にブラジル強し、といったところ。そして次がまたリオなので、地元ブラジル勢大活躍ってことになるんだろうか。

イタロ対ガブみたいなブラジル人同士のハイレベルなつぶし合いとか、今シーズンはよく見るもんな。コンスタントな結果を残しているガブも5戦中4戦はブラジル人相手に負けている。でも本当にうまいなぁ、この人、と思う。とにかくよく見てほしいのはひとつひとつのターンが終わった時点で、すでに次のターンの体勢が整っていてレールセットができてるってこと。ダウンタイム無し。以前からマニューバーのつなぎのフローを重視していた人なだけに、止まらないレールワークは見事だと思う。ランキングは現在イタロ1位ガブ2位だけど、ブラジルから先のバレル勝負になるとガブの本領発揮かな、と思うので、この先は優勝もあるだろう。

新生ガブちゃん、本当に楽しんでやっている感じでいつもニコニコ人気者。この路線のまま頑張ってほしいと思う。ただ、もう少しのところで優勝を逃すのは、なんかその執着心の薄い柔らかさのようなものが、ピリピリするコンペでは勝負どころで足を引っ張るのかなぁ、とも思う。

女子はカリッサ・ムーア、ニュージーランドに続き2連勝。まぁ、この人が復帰前にツアーにいたころには2連勝とか普通にあるぐらい実力は離れていたわけだけど、たった1日の数ヒートですべてが変わるファイナルファイブなるシステムで、2度もタイトルを逃した。2022年のステファニー・ギルモア、2023年のキャロライン・マークス。特にステファニーの時にはポイントでは1万点以上リードしていたのにタイトルはステファニーに行った。この借りはしっかり返してあげてほしいので、ここでの2連勝はタイトル奪取に向けて大きな1歩だ。ランキングも2位まで上がった。今年はファイナルファイブないので安心してね、カリッサ。パイプのポイントが高いことを考慮すると、カリッサ復帰タイトルは現実的な感じではある。ちょっと当たりは薄く感じるけど、あのリズムと展開の早さのようなものは、ジャッジには新鮮に見えていそうで、今のところうまくアピールできていると思う。
2026ワールドチャンプ、ガブとカリッサってのも悪くはない。そうは簡単にいかないだろうけど。
BCM の Facebook に「いいね!」をしよう
※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等を禁じます。


